
KDDIは9月19日、衛星とスマートフォンが直接通信する「au Starlink Direct」の衛星データ通信について、iPhone 13からiPhone 17、iPhone Airを含む計21機種のiPhoneに対応したと発表した。
同社は2025年8月に「au Starlink Direct」で世界初となる衛星データ通信をAndroid向けに開始していた。今回の対応機種拡大により、より多くの利用者が圏外エリアでも通信できるようになる。
対応機種はiPhone 13シリーズ/iPhone 14シリーズ/iPhone 15シリーズ/iPhone 16シリーズ/iPhone 17シリーズ/iPhone Air。
対応するiOSアプリには、Appleの標準アプリとして「メッセージ」「マップ」「天気」「コンパス」「Apple Fitness」が含まれる。また、現在地確認や経路案内が可能な「auナビウォーク」「auカーナビ」、防災情報を受信できる「特務機関NERV防災」、登山情報を確認できる「YAMAP」「ヤマレコ」なども利用できる。
SNSアプリでは「X」に対応し、リアルタイムでの情報確認や投稿が圏外エリアでも可能になった。ニュースアプリでは「スマートニュース」「NewsPicks」が利用でき、釣り関連では「釣り船予約『釣割』」「タイドグラフBI」「乗船名簿クラウド」なども対応している。
10月下旬には「ココダヨ」「家族の安心ナビ」の対応を予定しているほか、「ウェザーニュース」についても対応予定としている。
KDDIはアプリ開発者向けサポートサイトもあわせて開設し、今後も対応アプリの拡大を推進していくとしている。
「au Starlink Direct」は、スマートフォンがStarlink衛星と直接つながることで、空が見える場所であれば圏外エリアでも通信を可能にするサービス。auの人口カバー率は99.9%を超えているものの、日本特有の地形により面積カバー率は約60%にとどまっている。同サービスにより、残りの約40%を含めた日本全土での通信が可能になるという。
通信環境の整備が困難な山間部や島しょ部でも、家族や友人との連絡手段や緊急時の活用が期待される。サービスはauユーザーに加え、他社回線契約者も利用できるSIMも用意している。