
今後のアップデートでは、iPhoneと非Apple製スマートウォッチの連携がより簡単になる可能性がある。
AppleとGoogleは、長らく距離のある関係にあった。ただ近年は状況が変わりつつあり、AppleがメッセージアプリにRCSを導入したことからも、両社の関係性が以前より柔らいでいることがうかがえる。
そうした流れの中で公開されたiOS 26.3のベータ版には、iPhoneからAndroidへの移行を後押しする機能が盛り込まれた。
Appleは12月17日、iOS 26.2の配信から数日後にiOS 26.3の最初のベータ版をリリースした。iOS 26.2では「Liquid Glass」デザインのカスタマイズ要素が拡充されたが、iOS 26.3では使い勝手や他社デバイスとの連携に関わる機能が目立つ。現時点では、開発者とパブリックベータの参加者がこれらを試せる。
もっとも、ベータ版である点には注意が必要だ。iOS 26.3はまだ完成版ではなく、不具合が発生したり、バッテリー消費が増えたりする可能性がある。導入するなら、日常的に使うメイン端末ではなく、サブ端末に留めておくのが無難だろう。
今後のベータ配信で、さらに機能が追加・変更される可能性もある。一般向けの配信時期について、Appleは明言していないが、時期としては2026年初頭になるとみられている。
以下では、現時点で確認できるiOS 26.3の主な新要素を紹介する。
iPhoneからAndroidへのデータ移行が簡単に
iOS 26.3ベータで最も注目されるのが、iPhoneからAndroid端末へのデータ移行を簡単にする新機能だ。
iPhoneからAndroidへ乗り換えようとすると、データ移行の手間が心理的なハードルになることは少なくない。Android側には移行を支援する手順が用意されているものの、FaceTimeやメッセージをオフにする設定や、ケーブル接続など、いくつかの工程が必要だった。
iOS 26.3では、iPhone側から直接Androidへの移行を進められる項目が新たに追加された。「設定>一般>転送またはiPhoneをリセット」を開くと、画面下部に「Androidへ転送」が表示される。ここから画面の案内に従えば、写真やメッセージ、アプリなどのデータをAndroid端末へ転送できる。
通知を別のデバイスに転送できる新機能
iOS 26.3の最初のベータでは、通知を別のデバイスに転送する機能も確認された。対象はApple Watchに限らず、非Apple製のスマートウォッチも含まれる。
たとえば、Apple WatchではなくGalaxy Watch 8を使いたい場合でも、iPhoneと組み合わせて通知を受け取れるようになる可能性がある。
設定画面では、「通知は一度に1つのアクセサリにのみ転送される」「Notification Forwardingが有効な間、Apple Watchには通知が表示されない」と説明されている。
これらは、iOS 26.3の最初のパブリックベータで確認できる新機能の一部に過ぎない。一般向けリリースまでには複数回のベータ更新が予定されており、Appleが仕様を調整したり、新たな機能を追加したりする余地は大きい。iOS 26.3の一般向け配信時期について、Appleは現時点で発表していない。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。
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