
BYD JAPANは10月29日、普通免許で運転できる小型EVトラック「T35(ティー・サンゴー)」を「Japan Mobility Show 2025」で世界初公開した。アルミバンと平ボディの2タイプを披露し、2026年春に日本で発売予定。価格は架装費込みで約800万円を見込む。

T35
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T35は、日本の法規や道路環境に合わせて開発された専用設計のEVトラック。BYD独自のLFP(リン酸鉄リチウムイオン)ブレードバッテリーを採用し、安全性と航続性能を両立したという。航続距離はWLTC相当で約250km。バッテリーとシャーシを一体化した「CTC構造」によって剛性を高め、操縦安定性も向上。コンパクトな車体で市街地や住宅街での取り回しも優れるとしている。
走行性能面では、路面状況を自動で認識し最適制御を行う「自動認知路面適応システム」を搭載。平地では無積載時の急発進を防ぎ、登坂時にはトルク補正でスムーズな登りを実現する。さらに、前方衝突警報(FCW)やアクティブクルーズコントロール(ACC)、車線逸脱警報(LDW)などのADAS(先進運転支援システム)を標準装備した。
キャビンには、音声認識アシスタントを備えた12.8インチディスプレイを中心に、シートヒーターやベンチレーション機能付き運転席、A4サイズ収納可能なセンターコンソール、ワイヤレス充電器などを装備。商用車でありながら乗用車のような快適性を追求している。

運転席
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また、BYDの乗用車同様にソフトウェアアップデートや機能追加に対応。スマートフォンアプリからエアコン起動やドアロック操作、車両位置確認などが行えるコネクテッド機能も利用できる。
車外への電力供給を可能にするV2L機能(最大10kW)も搭載し、イベントやキャンプなどでの電源としても活用可能。展示会では、T35の電力で動く移動型サウナも披露し、新しいモビリティの形を提案した。

主な仕様
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主要スペックは、アルミバン仕様で全長4990mm×全幅1885mm×全高2830mm、最大積載量1050kg。平ボディ仕様は全長4690mm×全幅1695mm×全高1990mmで最大積載量1150kg。最高出力150kW、最大トルク340N・mのモーターを後輪に搭載する。急速充電(CHAdeMO 71kW)では0〜100%まで約65分、普通充電(6kW)では30〜80%まで約5.5時間で充電可能としている。
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