
インターネットで特に切望されるドメイン名の1つ「AI.com」が、7000万ドル(約110億円)での売却報道を経て、スーパーボウルでのCM放送とともに正式に始動した。
プレスリリースによると、AI.comは日常的タスクの管理と自動化のために設計されたAIエージェントにアクセスできるプラットフォームだという。
著名人による購入と大舞台でのデビュー
このドメインは、Crypto.comの最高経営責任者(CEO)であるKris Marszalek氏が購入した。これまでに公開されたドメイン取引の中で特に高額なものの1つとして広く報じられている。
GetYourDomain.comがAI.comドメインの売り出しを発表して以来、そのドメインが最終的にどのような姿になるのかについて、さまざまな憶測が飛び交っていた。その答えは第60回スーパーボウルで広告が視聴者をAI.comへと誘導し、日常のデジタルタスクを支援するAIツールへの入口としてこれを紹介したことで明らかになった。
関心はすぐに高まった。放映後、人々はこのサイトに殺到し、一部で読み込みの遅延や一時的な停止が報告されたほか、価格設定やプライバシー、機能性に疑問が生じる登録プロセスを指摘する声もあった。
AI.comで何ができるのか?
AI.comは、コミュニケーションの管理や財務、生産性関連のアクションなどを、ユーザーに代わってタスクを実行できるAI「エージェント」のハブをうたっている。その宣伝文句は自動化と利便性を強く打ち出しており、AIセクター全体への投資を加速させているテーマを取り込んでいる。
「われわれは基本的なチャットから、実際に人間に代わって物事を完遂するAIエージェントへと急速に変化するという、AIの進化における根本的な転換点にいる」とMarszalek氏はプレスリリースで述べた。「われわれのビジョンは、自ら改善して成果を共有し合う数十億のエージェントによる分散型ネットワークだ。これにより、エージェントの能力を広範囲かつ急速に拡大させ、人工汎用知能(AGI)の到来を加速させる」
AGIとは、人間の思考や認知能力に匹敵、あるいはそれを凌駕(りょうが)する可能性があるAIの仮説的な概念だ。本質的に、理解、学習、関連付け、問題解決など、人間ができるあらゆる知的タスクを実行できることになる。
今のところ、AI.comプラットフォームの長期的なロードマップに関する情報は限定的だ。洗練されたブランディングにもかかわらず、ウェブサイトでは完成された消費者向けサービスというより早期アクセスと実験を強調しており、AI.comがまだ初期段階にあることを示している。
プライバシーに注目が集まる
ローンチでは強調されていなかったが、AI.comのプライバシーポリシーが一部の初期ユーザーやプライバシー専門家の注目を集めている。このポリシーは、個人識別情報や利用情報を含む広範なデータ収集について説明しており、特定の条件下で第三者とデータを共有する余地も残している。
PCMagのEmily Forlini氏も、AIエージェントは自律的に行動するが、ユーザーがそのすべての行動に対して責任を負うことを指摘している。
「エージェントは、意図しない、望ましくない、または有害な結果をもたらす行動をとる可能性がある」と、AI.comの利用規約の第7.1項には記されている。「ユーザーは、すべてのエージェントの行動、特に金銭取引、通信、またはデータの変更を伴う重大なアクションをレビュー、承認、および監督する単独の責任を負う」
専門家によるさらなる分析では、プライバシーポリシーの文言が広範で具体性に欠けることが示されている。これは、サービスが大規模にどのように運用されるかをまだ定義している最中の、新興のAIプラットフォームによく見られる問題だ。こうした懸念は、特に新しいツールが急速に大勢のユーザーに提供される際、AI企業がデータをどのように扱うかについて幅広い不安があることを反映している。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。
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