
Elon Musk氏が所有するSNS「X」のパリ事務所が2月3日、フランス検察による家宅捜索を受けた。NBC Newsによると、検察当局はMusk氏に対し、性的内容を含むディープフェイクや、ホロコーストを否定するコンテンツの拡散に関与した疑いがあるとして、4月の出頭を要請した。
捜索は、フランス検察のサイバー犯罪ユニット、同国警察のサイバー犯罪ユニット、および欧州連合(EU)の法執行機関である欧州警察機構(ユーロポール)の協力により行われた。
NBCによると、検察当局はMusk氏と、2025年7月に退任した前最高経営責任者(CEO)のLinda Yaccarino氏に対し、2026年4月20日の週に出頭して事情聴取に応じるよう求めている。
Xの担当者は、コメントの依頼にすぐには応じなかった。
検察当局は声明の中で、「経営陣に対する任意聴取は、事実に関する自らの立場や、該当する場合は想定されるコンプライアンス対策について説明を受けるためのものだ」と述べた。
報道によれば、検察当局は児童ポルノ画像の所持や拡散、および性的なディープフェイクの作成における共謀の可能性を捜査している。また、「人道に対する罪」の否定や、自動データ処理システムからの不正なデータ抽出についても捜査対象としている。
ディープフェイクとは、実際にはしていない行動や発言を、あたかも本人が行っているかのように見せる偽の動画のことだ。
また、2月3日にはReutersが、英国の情報コミッショナー事務局(ICO)によるxAIへの調査開始と報じた。データプライバシーの確保とデータ保護法の執行を担う独立した監視機関であるICOは、xAIのチャットボット「Grok」が、子供を含む個人の性的画像を本人の同意なく作成するために悪用されたとの報告を受け、調査に乗り出した。
Grokは、Musk氏が2023年に設立した人工知能(AI)企業であるxAIが開発した無料のチャットボットだ。「ChatGPT」や「Google Gemini」と同様に、質問への回答、タスクの支援、コンテンツの生成や要約などができる。しかし2026年1月、GrokはX上で、未成年を含む実在の人物の性的画像を無許可で生成するために広く利用され、世界的なニュースとなり、激しい怒りを買った。
パリの検察当局は、「現段階でのこの捜査は建設的なアプローチの一環であり、最終的にはXプラットフォームがフランス国内で運営されている以上、同国の法律を確実に順守させるのが目的だ」と説明している。
パリでの家宅捜索と英国での新たな調査は、EUが先週開始した調査に続くものだ。EUの調査でも、Grokで性的画像が生成可能であるとの告発を受け、Xが違法コンテンツを拡散したかどうかを判断する。
Grokに関する苦情をめぐり、ほかにも多くの国が対策を講じている。インドネシアとマレーシアはGrokを一時的に禁止したが、その後解除した。ブラジルは性的コンテンツの流通を停止するよう警告した。オーストラリアの政治家はGrokを批判し、カナダとインドも調査を開始した。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。
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