
Appleの「第2世代AirTag」は、本来の役割をより完璧にこなすデバイスへと進化した。お馴染みの白の円盤ボディはそのままに、音はより大きく甲高く、そして何より“見つけやすく”なっている──。
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筆者はここ数日、快晴のサンフランシスコでAppleの第2世代AirTagを使った「かくれんぼ」に興じていた。
結論から言おう。第2世代AirTagはその任務に見事に成功した。隠した場所を毎回、確実に特定できたのだ。2021年に登場した初代と見た目も挙動も瓜二つだが、中身のアップグレードによって「見つけやすさ」は格段に向上している。
過去5年間、AirTagは荷物や鍵、車、自転車、さらにはペットに至るまで、あらゆるものの追跡手段としてデファクトスタンダードになった。同時に、意図しない追跡を防ぐプライバシー機能や、iPhone・Android双方への対応といった議論も巻き起こし、市場を成熟させてきた。
果たして、新しいAirTagは今すぐ必要なのか? 答えは「No」だ。しかし、新機能が魅力的であることは間違いない。
そもそも初代AirTagはすでに十分に優秀だ。キーホルダー用の穴がないという欠点はあるものの、10億台以上のデバイスが繋がる暗号化ネットワーク「探す(Find My)」こそが最大の武器であり、AirTagはその巨大な王国への鍵だからだ。
ただ、実機テストを通じて、第2世代もまた素晴らしい製品だと確信した。キーリング穴がない点は相変わらずだが、「探す」ネットワークの強みは健在だ。加えてAppleは探索能力をハードウェアレベルで強化してきた。チャイム音はより甲高く、大きくなっている。
特筆すべきは「探す」アプリでの「正確な場所を見つける」機能だ。旧型の2倍以上の距離で反応した。さらにさらに第2世代AirTagは、Apple Watchでの同機能にも対応している。もっとも、その設定には少々癖があるのだが。
第2世代AirTagは現在販売中だ。価格は1個4980円、4個入りが1万6980円。
初代AirTag vs 第2世代AirTag
箱を開けると、初代と同じ、あのお菓子の「メントス」のような丸みを帯びた筐体が出てくる。おかげで初代AirTagの星の数ほどあるアクセサリー資産をそのまま流用できる。
違いは素材だ。白いシェルは85%再生プラスチック製になった。この白い筐体の傷のつきやすさが初代と比べて改善されたかについては、今後の経過を見守りたい。
(裏面の細かな文字に気づいただろうか? これが新旧を見分けるポイントだ。新型はテキストがすべて大文字になっている。ただし「AirTag」の表記だけは、Appleなりのこだわりか、小文字混じりのままだ)
もし初代AirTagを持っているなら、急いで買い替える必要はない。鍵や普段使いのバッグなどで「正確な場所を見つける」機能を頻繁に使う、あるいはApple Watchでその機能を使いたいなら入れ替えもアリだ。
これから購入する場合、もし第2世代と「安くなった初代」で迷うなら、筆者は「安くなった初代」を推す。初代モデルでも、新型ができることのほとんどをカバーできるからだ。
第2世代AirTagは、より遠くから見つかる
新型トラッカーはBluetooth接続が強化され、近くを通るiPhoneに見つけてもらいやすくなった。さらに第2世代の超広帯域無線(UWB)チップにより、「正確な場所を見つける」機能の射程が伸びている。
筆者は同僚と共に、サンフランシスコのバスターミナル屋上にある緑地「セールスフォース・パーク」へ向かい、テストを行った。筆者の旅行用である初代AirTagと、第2世代AirTagのテストを実施した。
まず新型から探してみる。「探す」ボタンを押し、歩き出す。iPhoneがシグナルを拾い始めたのは110フィート(約33.5m)地点。そして85フィート(約26m)の距離で、緑色の画面に「ここから右」といった方向を示す矢印が表示された。
次に初代で同じテストを行った。iPhoneが捕捉したのは42フィート(約12m)、緑色の画面が出たのは37フィート(約10m)地点だった。この単純なテストにおいて、第2世代AirTagは初代の2倍以上の距離から発見できたことになる。
もちろん、AirTagの探索には多くの要因が絡む。今回のテストは昼時に行ったため、位置情報の特定を助けてくれるiPhoneを持った通行人が多かった。また、屋外の遊歩道だったため、壁や家具、ラグといった電波の障害物がなかったことも、「正確な場所を見つける」機能には好条件だったと言える。
Apple Watchでも「正確な場所を見つける」が可能に
第2世代UWBチップの搭載により、特定のApple Watchモデル(WatchOS 26.2.1以降)において、初めて「正確な場所を見つける」機能がサポートされた。対応モデルは以下の通りだ。
・Apple Watch Series 9
・Apple Watch Series 10
・Apple Watch Series 11
・Apple Watch Ultra 2
・Apple Watch Ultra 3
ただし、その設定は直感的とは言い難い。 iPhoneでこの機能を使う場合、「探す」アプリの「持ち物を探す」タブからAirTagを選ぶだけでいい。しかしWatchの「持ち物を探す」アプリでは、新型AirTagを選択こそできるものの、肝心の「正確な場所を見つける」オプションが表示されなかったのだ。
ネットで手早く検索したところ、Appleのサポートページに解決策があった。Apple Watchではコントロールセンターを使用するのだ。「AirTagを探す」という新しいボタンをコントロールセンターに追加し、それをタップすることで初めてWatchが探索モードになる。
屋内では65フィート(約20m)離れた場所からAirTagを発見できた。オフィスがもっと広ければ、さらに記録は伸びたかもしれない。
筆者のApple Watchはセルラーモデルではないため、屋内のWi-Fi環境下では素晴らしく快適に動作した。一方、屋外でiPhone経由で接続している際は、概ね問題ないものの、AirTagの位置情報更新に時間がかかると感じる場面もあった。
新型AirTagは音がデカい
iPhoneの「探す」アプリで「サウンドを再生」を使ったことがあるなら、あの「ここだよ!」と主張する独特なチャイム音はご存知だろう。新型も同じメロディだが、より甲高く、音量もアップしており、聞き取りやすくなっている。
iPhoneの騒音計アプリを使って新旧のチャイム音を比較してみた。初代AirTagのピークが67.3dBAだったのに対し、新型は77.5dBAを記録した。デシベルが対数尺度であることを思い出してほしい。これは体感として旧モデルの2倍以上の音量ということだ。
新型AirTag 総評
テストを始めた当初、書くべきことがあまりないのではないかと心配していた。しかし使い込んでみると、伝えたいことは山ほどあった。つまり、筆者はこの製品のファンになったのだ。
Appleは初代AirTagの最良の部分を維持しつつ、堅実な改善を加えた。劇的な再設計もなければ、値上げもない。お馴染みの白とクロームの円盤が、少し音が大きく、甲高く、そしてかなり遠くからでも見つけやすくなっただけだ。
財布に入りやすいカード型のAirTagや、カラーバリエーションを期待していた人もいるだろう。そうした要望については、Appleは「Works with Apple Find My」プログラムに参加する他社製品に任せるスタンスのようだ。個人的には、それで十分だと感じている。
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。