
三井住友カードは9月16日、対象飲食店でのモバイルオーダー決済で7~20%のVポイント還元を開始した。これまでスマホのタッチ決済に限定されていた高還元率サービスを、モバイルオーダーにも拡大した。200円(税込)の利用につき、通常ポイントを含む7%以上の還元を受けられる。
対象となるのは、マクドナルド、モスバーガー、ケンタッキーフライドチキン、吉野家、すき家、スターバックスの6社。スターバックスは今回初めて三井住友カードの特約店に加わった。なお、スターバックスではApple Payでのモバイルオーダーのみ対象で、Android端末での支払いを還元対象とするかは検討中としている。モスバーガーとケンタッキーフライドチキンは配達サービスも対象に含まれるが、他社サービスを経由した配達は対象外となる。
三井住友カードマーケティング本部の松本博氏は、モバイルオーダーを追加した理由について「列に並ばないとタッチ決済のポイントがつかないことに対して不満の声があった」と説明した。

モバイルオーダーでも最大20%還元
最大20%還元を実現するには、基本の7%に加えて「家族ポイント」や「Vポイントアッププログラム」の併用が必要だ。家族ポイントでは、2親等以内の家族を1人登録するごとに1%が加算され、最大5人登録で5%の追加還元を得られる。Vポイントアッププログラムでは、対象サービスの利用状況に応じて最大8%の追加還元が適用される。
10月1日から31日まで、モバイルオーダー開始記念キャンペーンを実施する。期間中、対象店舗で250円以上のモバイルオーダーを利用すると、抽選で1000名に5000円相当のVポイントが当たる。10月7日までの利用で当選確率が10倍になる。
VポイントPayアプリの還元率を2倍に引き上げ
今後のアップデートとして、VポイントPayアプリの決済時の還元率を0.25%から0.5%に引き上げる。これは利用金額に対する還元率が現在の2倍になることを意味する。さらにクレジットカードからのチャージ手数料も廃止される予定だ。今年11月の開始を予定している。

VポイントPayアプリの還元率改定
12月からはカードの現物タッチ決済を対象外に
同社は12月1日から、ポイントサービスの還元率を見直す。現在、カードの現物を使ったタッチ決済でも7%還元を受けられるが、12月以降は通常還元率の0.5%のみとなる。スマホのタッチ決済とモバイルオーダーは引き続き7%還元の対象だ。
松本氏は、カード現物のタッチ決済を対象外とする理由について「お客様の声を反映した。スマホだけで過ごす方が増えており、スマホ決済のニーズが高まっている」と説明した。カードの現物タッチ決済は上限額が1万5000円に制限されており、家族での外食時などに不便との声もあったという。
Vポイント統合から1年半の成果を報告
9月19日には、三井住友カードとCCCMKホールディングスによるメディアラウンドテーブルが実施された。2024年4月のTポイント統合以降、1年半のVポイントの取り組みと成果を紹介した。
CCCMKホールディングスの坂弘明氏は「TポイントとVポイントの統合後、使い勝手はそのままに、三井住友カードを使うとより貯まる・使えるサービスになった」と説明した。この1年半で、ファミリーマートやTSUTAYAに加えて新たな加盟店が続々と追加され、ポイントが貯まりやすい環境を整備してきた。

Vポイントの歩み
三井住友カードのタッチ決済による7%以上の還元特約店も拡大している。セブンイレブンの10%還元をはじめ、ケンタッキーフライドチキンや吉野家なども追加された。「V TRIP」や「Vふるさと納税」といった買い物以外でポイントが貯まるサービスも拡充した。

VトリップとVふるさと納税
Vポイントアプリでは、モバイルVカードの券面を200種類以上のデザインから選べる「Vキセカエ」や、ポイントで投資の疑似体験ができる「Vポイント運用」を提供している。9月にリニューアルした「Vランク」機能では、モバイルVカードの提示回数と月間獲得ポイント数に応じてランクが上昇する。今月の特典として、抽選で1万ポイントが当たるキャンペーンを実施している。

Vポイントの新サービス
5月に発表されたPayPayとの業務提携では、PayPayで三井住友カードを手数料なしで利用できるようになるほか、OliveでPayPay残高のチャージや出金が可能になる。PayPayポイントとVポイントの相互交換も実現する予定だ。マネーフォワードとの連携では、家計簿アプリ「マネーフォワード ME」でVポイントが貯まるサービスを提供している。プレミアムサービスの支払い金額の10%がポイント還元される。

PayPayとの連携