
米国道路交通安全局(NHTSA)は、一部のテスラ車両でドアハンドルが電力を失い、特に子どもを車内に閉じ込める可能性があるという苦情を調査した──。
テスラのデザイン責任者Franz von Holzhausen氏は、室内ドアハンドルを電動と手動を一体化した仕組みに改める方針を明らかにした。
ただし、一部車種で外側ハンドルが動かなくなり、乗員、とりわけ子どもが閉じ込められるとの苦情についてNHTSAが進める調査には言及しなかった。
発言はブルームバーグのポッドキャスト「Hot Pursuit」の収録で示したもので、エピソードはまだ公開されていない。ブルームバーグのニュース記事によると、同氏は「電子式と手動式を一つのボタンにまとめる発想はとても理にかなっている」と述べたという。
現行のテスラ車は、電子式のドア解放ボタンと手動レバーが別々に配置されている。
Holzhausen氏は、両者を統合すれば「パニックした場面」での操作性向上が期待できると説明した。さらに、中国で「格納式ドアハンドル」の禁止が検討されていることを踏まえ、同規制に対応する設計変更と解決策も検討中だとした。
(国内編集部注:格納式ドアハンドルは事故時にドアを開ける可能性が低く安全性の課題が指摘されている)
テスラとNHTSAは米CNETの取材に対し、現時点でコメントをしていない。
ブルームバーグは先週、テスラの内外ドアハンドルに関する苦情や訴訟を調査した記事を掲載。報道によれば、NHTSAはモデルYの後部ドアハンドルが通電不良を起こし、後席の子どもが出られなくなった事例を調べている。連邦当局の調査は、過去にドア不具合で運転者が炎上した車両から脱出できなかったケースにも及ぶ可能性がある。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。