
スペインの首相は、16歳未満の子供によるソーシャルメディアの利用を法律で禁止する計画を発表した。
Pedro Sanchez首相が、ドバイで開催された「世界政府サミット」での演説で明らかにした。詳細は不明だが、「単なるチェックボックスではなく実効性のある障壁となる、効果的な年齢確認システム」を通じて施行するという。
2月3日、Sanchez氏はソーシャルメディアを「破綻した国家」と表現し、アルゴリズムがすべての人々、特にオンライン上の子供たちの対話を歪めていると非難した。
「今日、子供たちは決して1人で立ち入るべきではない空間にさらされている。それは中毒、虐待、ポルノ、操作、そして暴力の空間だ」とSanchez氏は語った。「われわれはもはや、それを容認しない。デジタル版の無法地帯から子供たちを守る」
同氏によれば、この法制化は、ソーシャルメディア企業を規制する広範な5段階のプロセスの1つにすぎない。他の対策として、プラットフォームの経営陣にサイトにおける違法行為の責任を負わせることや、違法コンテンツのアルゴリズムによる拡散の禁止、ソーシャルメディアがどのように分断を煽り、ヘイトスピーチを助長しているかを追跡するシステムの導入を目指している。
今回の動きは、16歳未満による「TikTok」「Facebook」「Instagram」「Threads」「X」「Snapchat」「YouTube」「Reddit」「Kick」「Twitch」の利用を禁止したオーストラリアの画期的な法律に続くもの。スペインの法案でどのプラットフォームが対象になるかは、現時点では不明だ。新しい規則案では「ソーシャルメディアプラットフォーム」の定義がまだなされていないためだ。
Sanchez氏は発表の中で、特にTikTok、Instagram、Xを批判し、「(スペイン)政府は検察当局と協力し、『Grok』やTikTok、Instagramによる違法行為を調査・追及する」と述べた。
米CNETはスペイン政府の広報担当者に詳細を問い合わせている。TikTokおよび(Facebook、Instagram、Threads、WhatsAppを保有する)Metaの担当者からは、現時点でコメントは得られていない。Xからも即座の回答はなかったが、オーナーのElon Musk氏はSanchez氏の演説後、Xへの投稿でこれを批判した。
オーストラリアに続くスペイン
スペインは欧州で初めて、子供のソーシャルメディア利用を禁止する法案を成立させる国になる可能性があるが、その禁止内容は2025年12月にオーストラリアで施行された新法とよく似ている。オーストラリアでは、ソーシャルメディア企業は年齢確認技術を導入し、16歳未満のユーザーをサービスから排除する法的義務を負う。違反した企業には、4950万豪ドル(約54億円)の罰金が科される。
オーストラリアのSNS禁止令に対するテクノロジー企業の反応は、スペインでの規制に対する各社の対応を予測する手がかりになるかもしれない。TikTok、Facebook、Instagram、Snapchatは新規則に従い、違反アカウントをプラットフォームから削除する手続きを開始した。
一方、Redditはオーストラリアの法律に異議を唱え、高等裁判所に提訴して対抗している。同社は声明の中で、この法律は「未成年者だけでなく成人にも侵襲的で安全性が懸念される確認プロセスを強いるものであり、ティーンが年齢にふさわしいコミュニティー体験に参加する機会を奪うものだ」と主張している。スペインの禁止令が発効した際、ソーシャルメディア企業はこの前例にならい、同国内でも同様の訴訟を起こす可能性がある。
2025年12月時点で、デンマーク、ノルウェー、マレーシアも同様の法制化を検討していた。英国、フランス、ギリシャも近くこれに続く可能性がある。フランスの国民議会(下院)はすでに16歳未満のSNS利用を禁止する法案を可決しているが、現在は元老院(上院)で停滞している。英国でも同様の法案を検討中だ。
さらに、中国、ロシア、北朝鮮、イラン、インド、トルコ、サウジアラビア、ウガンダといった国々は、すでにさまざまなアプリに対して部分的または完全な禁止措置を講じている。ただし、これらの国々の禁止措置は主に政治的な検閲が目的であるのに対し、オーストラリアの法律やスペインの法案は、安全上の懸念を主な理由としている。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。
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