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エンド・ツー・エンドで体験をデザインする! 日本を代表するBtoB企業で大規模なデザイン組織が生まれた理由 | デザイン経営の輪郭 | ダイヤモンド・オンライン



エンド・ツー・エンドで体験をデザインする! 日本を代表するBtoB企業で大規模なデザイン組織が生まれた理由 | デザイン経営の輪郭 | ダイヤモンド・オンライン

──NTTデータ<Tangity>デザイン責任者 村岸史隆氏インタビュー

エンド・ツー・エンドで体験をデザインする! 日本を代表するBtoB企業で大規模なデザイン組織が生まれた理由


システム開発、社会インフラ、レガシーシステム──。日本を代表するIT サービス事業者であるNTTデータの「らしさ」を表現するキーワードから「デザイン」を連想するのは難しい。しかし、2020年に同社が立ち上げたサービスデザインブランド<Tangity(タンジティ)>は、今や日本最大級のデザインユニットに成長しており、顧客体験設計からシステム導入、さらには保守・運用までをシームレスにつなぐ「一気通貫」の体制づくりも着々と進む。Tangity東京スタジオのリーダー、村岸史隆氏に、NTTデータがデザインに本気で取り組む理由を聞いた。(聞き手/音なぎ省一郎、構成/フリーライター・小林直美、撮影/まくらあさみ)


NTTデータに生まれた日本最大級のデザイン組織


──<Tangity(タンジティ)>が立ち上がって5年半がたちます。この間の企業におけるデザインの環境変化をどのように見ていますか。


 まず、日本でもデザイン組織を社内に持つ会社が増えましたね。中期経営計画などに「より良い顧客価値の提供」といった表現を盛り込む会社が増え、それにひも付く形で組織変革が進んでいて、経営とデザインの距離がかなり近くなっているという肌感覚があります。


 かつては社内にデザイナーを抱えている企業といえば、プロダクトの造形が不可欠な製造業が中心でしたが、今は金融やリテールの業界でもデザインのファンクションが重要視されるようになっています。Tangityでも「これまで外部のデザインファームに任せていたことを内製化したい」という相談をよく受けますし、実際にデザイン組織の立ち上げ支援もしています。


 Tangityは2020年6月の立ち上げ時には、日本、イタリア、ドイツ、英国の4カ国16スタジオでしたが、その後、スペイン、ポルトガル、米国、メキシコ、中国などに拠点が広がって、現在は11カ国19スタジオ、スタッフは約1200人になっています。


──NTTデータというと、インフラやシステムというイメージが強く、デザインにこの規模で投資しているとは意外な印象です。


 インフラやシステムがそもそも何のためにあるのか──をより深く考える時期に来ていると思っています。その視点では、使う人たちの行動までを含んだ、トータルな設計が求められますし、結果として、デザインを駆使する領域が広がっていくのはむしろ自然なことだと思います。


──活動の内容はどのように広がりましたか。


 一般的にサービスデザインに期待されるケイパビリティって「UI/UXの改善」や「サービスの改善」だと思いますが、ありがたいことに私たちに相談いただくテーマはかなり幅広くて、未来のシナリオ作りとかメッセージングのようなコンセプトデザインやプロトタイピング、プロダクトやデバイスのようなモノのデザインもかなり手掛けています。


 Tangityというブランドを立ち上げたことで、良い意味で「NTTデータっぽくない」と認識されていて、それが「新しいことをやってくれそう」という期待感につながっていると思います。今後は、NTTデータの既存のビジネスとデザインをより深く連携させていきたいと思っています。




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