
ワイヤレスイヤホンから聞こえる最も悲しい音は、バッテリー低下の警告音だ。特に、帰宅中の電車で座ったばかりのときはなおさらだ。音楽や通話、時折のTikTok動画で一日中使った後、家に帰るまでバッテリーが持つと期待してよいのか。答えはイエスであるべきだ。あるいは、いくつかの条件次第ではそうできる。
ほとんどのアクティブノイズキャンセリング(ANC)搭載ワイヤレスイヤホンのメーカーは、バッテリー駆動時間の仕様を公表しているが、その具体性はさまざまだ。ANCのオン・オフ時の基本的な再生時間だけの場合もあれば、異なるコーデックや機能を使用時のバッテリー持続時間を詳細に説明する場合もある。通話時間の情報を公表している企業もあるが、複数の用途で使った場合や、最新の高度な機能をすべて使用した場合の参考値は通常、公表されていない。では、どの機能が最もバッテリーを消費しているのだろうか。
実環境でのバッテリー持続時間
最もよくあるバッテリー消費要因:
- ANCおよび外部音取り込みモード
- 音量
- ハイレゾオーディオのストリーミング
バッテリーを消費する可能性がある要因:
- スマートフォンとイヤホンの距離
- 空間オーディオ処理/ヘッドトラッキング
Appleの「AirPods Pro 3」など、平均的なミッドレンジ~ハイエンドのイヤホンは、ANCを使用したオーディオ再生で最大8時間持つとされているが、サムスンやBoseの一部のモデルでは公称値がはるかに短い(4〜5時間)。AirPodsのANC使用時の通話時間も短く、約5〜6時間だ。つまり、メディア再生と通話を組み合わせて使用する場合、多くのモデルでは、ANCをオンにした状態で1回の充電につきせいぜい5〜7時間のバッテリー持続時間しか期待できないということだ。
バッテリーを最も消費する機能は、ANCと外部音取り込みモード、そして音量とハイレゾオーディオの再生だ。これらは、バッテリー持続時間を少しでも延ばすために最初に見直すべきポイントだ。
ANCや外部音取り込み機能をオフにすれば、再生や通話の時間が目に見えて延びるのがわかるはずだ。例えば、ANCオンで8時間という仕様なら、オフにすれば通常は10〜12時間になる。その他の方法としては、音量を40%以下に抑えること(聴覚保護のためにもなる)が挙げられる。また、イヤホンが複数のコーデックに対応している場合、低品質のものを選ぶことも有効だ。ただし、Androidデバイスに比べてコーデックの選択肢が限られている「iPhone」では、これが不可能な場合がある。
さらに、心拍数モニタリング、フィットネストラッキング、空間オーディオ、ライブ翻訳、サウンドイコライザー(EQ)、「探す」機能(またはそれに相当するもの)など、電力を消費する機能は増え続けている。これらが積み重なると、イヤホンのバッテリー残量はじわじわと削られていく。これらすべてを管理するには、さまざまな設定を確認する必要があるが、バッテリー残量が少なくなっている場合は、静寂の世界に追いやられるのを避けるために、いくつかの機能をオフにするといいだろう。
要約:音量を下げ、どうしても必要でない機能はすべてオフにし、スマートフォンを近くに置いておくことだ。
急速充電という救世主
機能を妥協して節電するのが性に合わないなら、もう1つの選択肢は、イヤホンの充電ケースによる急速充電を活用することだ。ほとんどのイヤホンは、わずか3〜15分の充電で1〜2時間の追加使用が可能だ。うまくいけば、これで通勤や長時間のフライトを乗り切れるだろう。
イヤホンケースは通常、2〜4回のフル充電が可能だが、ケース自体のバッテリーが少なくなったらどうすればいいだろうか。もし頻繁にそうなるようで、壁のコンセントやノートPCへの接続が難しい場合は、小型のモバイルバッテリーを検討してほしい。次のイヤホンを購入する際は、スマートフォンも充電できるほどの容量を持つケース付きのモデルもある。「Anker Soundcore P41i」などがその例で、ケースに3000mAhのバッテリーを搭載している。
最後に1つ。イヤホンのバッテリーを長期的に健康に保つには、充電する前に0%まで使い切らないようにすることだ。充電レベルを20%から80%の間に保つことが、一般的にバッテリーを長持ちさせるためのベストプラクティスとされている。
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。