
ジオテクノロジーズは9月17日、Googleと資本業務提携を結んだと発表した。日本における地図データと
GoogleのAI技術を融合させることで、社会のさまざまな分野で新たな価値を生み出すことを目指す。
同社は1994年の創業以来、地図ソフト「MapFan」をはじめとするデジタル地図の提供を続けてきた。長年にわたり整備してきた地理空間データは、カーナビや法人向けソリューションに活用され、近年では自動運転の実現に欠かせない高精度地図にもつながっている。加えて、ポイ活アプリ「トリマ」などを通じて人の移動や行動に関するビッグデータも収集し、社会の変化を読み取る手がかりとしている。
地理空間データは今や物流や観光、防災など幅広い分野で使われ、単なる位置情報を超えた社会インフラとなっている。リアルタイムかつ精度の高い情報への需要が高まる中、今回の提携ではジオテクノロジーズの国内データと開発力に、Googleの世界的な地図基盤やAI技術を組み合わせる。Googleマップをはじめとした地図情報サービスの高度化や、自動運転分野での安全性向上に取り組む方針だ。
ジオテクノロジーズの八剱洋一郎社長は「約10年前に当社の地理空間データ活用に関する検討から始まり、その後の正式契約を経て、数度の契約更新を重ねる中で、同社からの厚い信頼をいただくに至った」とコメント。今回の戦略的投資により、社会インフラとしての地理空間データ・人流データの活用が大きく加速され、Googleが有する生成AIをはじめとする先進的な技術・知見を活用することで、成長戦略をより力強く推進できると確信していると述べた。