
2025年は、テクノロジー愛好家にとって素晴らしい年だった。より薄く軽くなった折りたたみスマホや、勢いを増すスマートグラス、改良されたフラッグシップ級オーディオ機器など、さまざまな進化があった。筆者は少なくとも数十種類の製品を試したが、そのなかでスマートフォンやイヤホンを含む5台だけは、いい意味で本当に驚かされた。
前モデルの出来や、同カテゴリーの競合製品がいまひとつだったこともあって、正直あまり期待せずにレビューを始めたのだが、使い込むうちにどれもすっかり気に入ってしまった。レビューが終わったあとも引き出しにしまい込むことはなく、むしろ日常的に長く使い続けている。その理由は次のとおりだ。
1.サムスン「Galaxy Z Fold7」
いくつか限界があるにもかかわらず、筆者はGalaxy Z Fold7を数カ月にわたって使い続けた。自分が長い間ずっと待ち望んでいたサムスンの折りたたみ端末が、ついに形になったと感じたからだ。ここ3世代は「Galaxy Z Fold3」からの小幅な改良にとどまっていたが、サムスンとQualcommによるチップセットの最適化のおかげで、レビューを始めた最初の1週間でその違いに驚かされた。4400mAhのバッテリーで、ここまで長時間もつとは思っていなかった。
軽量なボディと直感的なユーザーインターフェースのおかげで、Galaxy Z Fold7は2025年に登場した折りたたみスマホのなかでいちばんのお気に入りになった。手に持ったときの感覚は普通のスマホに近く、マルチタスク時でも「One UI 8.0」は相変わらず滑らかに動作する。もっと大きなバッテリーや、より優れた望遠カメラがあればとは思うが、総合力の高い頼れる一台であることに変わりはない。
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2.ファーウェイ「HUAWEI FreeClip 2」イヤホン
筆者はこれまで、「Ray-Ban Metaスマートグラス」をイヤホンとして頻繁に使ってきた。音が抜群にいいからだ。ANC(アクティブノイズキャンセリング)対応ヘッドホンも持ち歩いているので、さらにオープンイヤー型イヤホンを持ち歩くつもりはなかったが、中国の華為技術(ファーウェイ)が手がけるHUAWEI FreeClip 2は、その考えをあっさり変えさせた。スタイリッシュで軽く、音質も優れている。
あまりに着け心地が良く、何時間も装着しているのを忘れてしまうこともあった。このイヤホンは、このタイプとしては音が素晴らしいだけでなく、見た目もとてもエレガントだ。
FreeClip 2は耳にクリップのように装着するタイプのファッションアクセサリーで、スピーカー部分は耳道に触れず、そのすぐ外側に位置する。このサイズとしては低音の厚みも十分で、ステム部分にあるタッチコントロールで、再生・一時停止や音量調整などの操作もできる。対応端末はファーウェイ製スマートフォンとAppleの「iPhone」に限られ、その他の「Android」端末では使えない。
3.「REDMAGIC 11 Pro」は自分にはクールすぎるほどだ
クールなデザインと、画面下に埋め込まれた前面カメラのおかげで、レビューが終わったあともREDMAGIC 11 Proを使い続けている。今やどれも似たような「板」状のスマホが並ぶ市場に、いくつものユニークなデザイン要素を持ち込んだ端末だ。前面はノッチや穴のないフルスクリーン表示を実現し、背面もカメラの出っ張りが一切ない完全なフラットパネルという、いまでは貴重な一台でもある。
ゲーミングスマホらしく、ショルダートリガーボタンや高リフレッシュレートのディスプレイ、大容量バッテリーといったおなじみの要素もきっちり備えているが、新しいREDMAGICではさらにユニークな液冷ギミックも用意されている。ユーザーの目に見える形で液冷システムを組み込んだ量産スマホは、これが初とみられる。
本体の中央部には、ガラスの下で青い冷却液が円を描くように配置された液冷機構がある。カメラの出来はあまり好みではなく、UIもやや過剰に感じるところはあるが、派手さとポケットに収まるサイズ感、そして純粋な性能の高さのおかげで、いまのところ自分にとってベストなゲーミングスマホになっている。
4.360度アクションカメラは想像以上に本格派だ
実際に使い始めるまで、自分に360度アクションカメラが必要だとは思っていなかった。2025年の中頃に、新モデルの「Insta360 X5」を試してみたところ、バッテリー持ちの改善や縦長のデザイン、編集しやすいアプリに魅了された。とりあえず何でも録画しておいて、あとから編集時に360度映像としても、従来のPoV(一人称視点)動画としても仕上げられるのが便利だった。
年の後半には「GoPro MAX2」に乗り換えたが、その色づくりがとても気に入った。1週間ほど遊んでみて、これは「GoPro HERO13」と360度カメラを1台にまとめて持ち歩いているようなものだと気づいた。これら2台のアクションカメラのおかげで、スマホではまず撮れないようなPoV映像が撮影でき、結果として旅の思い出も一段と濃いものになった。
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5.「POCO F8 Ultra」は“音”で2025年のベストスマホ
POCO F8 Ultraは、2025年に登場したスマホのなかで最も音が良い端末だ。同機種がBoseと組んだ「Sound By Bose」パートナーシップには、いい意味で不意を突かれた。背面にもスピーカーを搭載したことで、コンテンツ視聴のときは折りたたみスマホではなく、この普通の板型スマホを自然と手に取るようになってしまった。
POCO F8 Ultraは、上下のスピーカーに加えて、背面のカメラモジュール横にBoseブランドのサブウーファーを1基備えた、合計3スピーカー構成になっている。これにより、2.1chのステレオ出力が可能で、音に心地よい厚みと低音が加わる。背面のスピーカー周りにはデニムのような仕上げが施されていて、まるでジーンズのような手触りだ。POCO F8 Ultraの手触りと、圧倒的な音の良さがとても気に入っている。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。