
日本郵便は11月5日、全国でクマの出没や目撃が相次いでいることを受け、社員の安全を確保するために、集配業務を一時的に停止する場合があると発表した。クマの出没が確認され、自治体や警察から立ち入り規制の指示があった場合や、目撃情報などにより業務の継続が危険と判断された際に、集荷・取集・配達を中止する。

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また、クマの出没地域周辺では、夕方以降(原則17時以降)の二輪車による配達も見合わせる。これにより、郵便物やゆうパックの配達が希望の時間帯に届かない、または遅延する可能性があるという。
さらに、安全確保のため、車両から配達先へ移動する際にクマと遭遇する恐れがある場合は、郵便局から顧客に敷地内への駐車を依頼することもある。出没状況によっては、郵便局の窓口業務も一時的に停止する場合があるとしている。
日本郵便は「お客さまにはご不便をお掛けするが、安全を最優先するためご理解とご協力をお願いしたい」とコメント。近年、全国でクマによる被害が増加しており、物流・配送業界でも安全対策の強化が求められている。
環境省の10月30日付けのレポートによると、2025年度は東北の堅果類(どんぐり)の凶作などにより、秋にクマ類が市街地に出没し、現時点で死者数が過去最多の12人、人身被害者数も過去最多を記録した2023年度と同水準となっている。
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